大阿太高原の梨の品種
2023.6.28
佐名伝(さなて)・薬水の果樹園では、明治時代より独逸、パサクラサン、博多青,晩三吉、ヤーリー等の梨が栽培されていた。明治38年ごろから薬水園の奥徳平が凱歌(二十世紀)と命名した新種の青梨を出荷し始めた。少し遅れて周辺の果樹栽培農家でも、この新種の梨栽培を始めた。そして次第に栽培面積を増やしていった。昭和9年ごろに栽培されていた梨の品種は、二十世紀、長十郎、博多青、菊水、八雲であった。
戦後には二十世紀の作付け割合が約65%まで占めるようになり、菊水、長十郎、八雲等の在来種が35%に落ち込んだ。昭和40年ごろには在来種の改植が進み、新しく幸水、その後、豊水が植えつけられた。現在、約70%が二十世紀で残りが豊水、幸水、新高等の赤梨となった。その他にも、なつしずく、南水、あきずき、などが植栽されてはいるがどの品種がいいのかは各農家によって評価が分かれるところであります。廿世紀梨のような決定打がまだ見つかっていない現状です。
奈良吉野・大阿太高原 百華園
〒638-0831 奈良県吉野郡大淀町佐名伝1101-2
TEL:0747-52-3745
FAX:0747-52-7456